ヒトリグラス

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第671回 一人暮らしと仕事の覚え方。(72)


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引き続き、仕事の覚え方について提案させていただきます。
接客業に就いた場合の注意点です。
スタッフが原因のトラブルについてお話しています。

前回、盗難の犯人であろう清掃会社の男性スタッフをどうしてやろうかというお話でした。
金銭的な被害が(特に課長のお財布に)出ている以上は可及的速やかに対処すべき問題なのは明らかです。
男性スタッフの帰属する会社に話を付ける必要があります。
しかし、派遣会社に文句をいう前に清掃会社を通す必要もあります。

清掃会社に対応を求めるには決定的な証拠がありません。
ホテル側にできるのはせいぜい「紛失物の報告が多い」とクレームをいれることと宿泊客に盗難とは臭わせずそれとなく注意換気することだけでした。
また、以前に名指しで男性スタッフへのクレームを申し入れたところ「外国人に対する差別だ」と大騒ぎしたという経緯もあります。

そこで止むを得ず支配人と社長まで話を持ち込み、ホテル上層部と清掃会社と派遣会社の担当全員での協議の場を設けることになりました。
要するに「とっても大きな話」になったのです。
課長はこの件で少し評価を下げましたが「一生現場でもええわ」と強がりを見せました。

その結果、ホテル側では到底看過できないレベルでの盗難被害の可能性が高いことを主張し、清掃会社はとんでもない人材を押し付けられた被害者として派遣会社に申し入れをすることになりました。
派遣会社からはその男性スタッフをハッキリとした理由も無く解雇するのは難しいこと・現状、犯行が確定したわけではないことから被害金額の補償も出来かねると主張されました。

そこで協議の結果、派遣期間が前倒しで終了したという名目で他業種遠隔地へと少しずつ仕事を干し、体よく追い出すということで落ち着きました。
現状、宿泊客には盗難ではなく清掃スタッフが誤って処分してしまったことにしておき、男性スタッフは本人にもわからないように円満退職ということになりました。
こうして波風立てずに(もう立ってますが)事態を終息させることになったのです。

課長の自腹はいつまで経っても補償されませんでした。
接客業は割と理不尽なのです。

続きます。