第1352回 一人暮らしと仕事の覚え方。（221）

引き続き、仕事の覚え方について提案させていただきます。
前回、Ｒさんという優秀な社員が職場で孤立する原因は言動のせいだと申し上げました。

Ｒさんは隙あらば現状の不満を周囲に上から指摘します。
有名ホテルに勤めていたことがＲさんにとっては誇りなのですから、大きいとはいえ地方のホテルを見下しているのは当然かも知れません。
また、同僚のほとんどは英会話ができなかったため外国人宿泊客が来た時にはＲさんが連勤でシフトに入らないとフロント業務が回りません。
まあ、これはＲさんがいるからといってちょっとした英会話のひとつも身に着けなかった同僚達にも問題があるでしょう。
鳥倉もまったく英会話はできませんでしたが、Ｒさんの受け答えを盗み聞きしてフロント業務程度の英会話はできるようにしました。
しかし、やはりホテルマンの専門課程と留学で身に着けた英会話を使いこなすＲさんから見れば付け焼刃に見えていたのでしょう。
後輩である鳥倉にも遠慮なく業務に関するマウント取りを仕掛けてきます。
正直鬱陶しかったですが、仕事ができるのは間違い無いので業務上盗めるところは盗んでやろうとじっくり観察していました。

こうして周囲を刺激しながらも仕事ができる人はどうなるか想像できるでしょうか。
仕事に対するハードルが上がってしまうのです。
多くの場合はちょっとしたミスでも厳しく指摘されるようになってしまいます。
そうやって孤立していったＲさんが誰に絡むようになるかというと、後輩や新人に負担がかかることになります。

続きます。

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